ジャイアンツの菅野投手は入団一年目から二桁勝利をマークし、いきなりその実力を見せつけます。

2016年はさらにそこから「一つも二つもスケールアップした」といわれています。


その理由は・・・
 
それまで封印していた魔球ワンシームを解禁したことに加え、一番の理由は「真っ直ぐのグレードアップ」といえそうです。
 
週刊文春 2016年5/26号(Amazon)43ページから、一部抜粋致します。

キャンプでピッチングを見て息を飲みましたね。投手はこれほど変われるのか、と思えるほど真っ直ぐの質が変わっていた。威力がまったく違っていました。
 
一年目の上原(浩治投手)もその完成度が衝撃的でしたけど、今年の菅野はそれを上回る衝撃でした。(巨人OB評論家)
 

菅野投手をこれほど変えた要因の一つに、あるトレーニングありました。

オフの間に指にチューブを引っ掛けて指の力だけで引っ張ったりとにかく指先の力を徹底的に鍛えた。
 
本人曰くその「指力を鍛えたことで、今まで抜けていたボールをしっかり抑え込めるようになって失投が減った」という。
 
ボールを放つフィニッシュの瞬間に指先でしっかりと押し込めるようになったので回転も良くなり、真っ直ぐで空振りやファウルを取れるようになった。
 
「今年は”圧倒”というスローガンを掲げていますが、ストライクゾーンで勝負できていると思います」
 
四月の月間MVPの受賞会見での菅野の言葉学だ。

ストライクゾーンに真っ直ぐをどんどん投げ込める攻めの配球ができるようになったため、今季8試合66回を投げて与えた四死球はわずか4個、防御率は0.68という驚異的な数字を出しています。
 
あるメジャーのスカウトは、こういう評価をしています。

ストレートの威力はもちろん大谷の方が上だが、ボールの出どころが見難いフォームの完成度やストレートと変化球の精度、ピッチングのうまさでは菅野の方が魅力的でもある。
 
タイプとしたら上原とか岩隈(久志投手、シアトル・マリナーズ)で、メジャーでも成功する可能性はかなり高いと思う。

ちなみに、伯父である原辰徳前監督は「智之の投げ方はメジャー向きでないから、日本でやるのがいいと思う」と語ったそうです。
 
また、巨人はポスティング制度での移籍を認めていないので、もしも菅野投手がメジャー行きを希望しているなら、フリーエージェントの権利を取得するまで待つ必要があります。
 
今年(2017年)巨人は連敗記録を更新してしまいました。
 
この苦境から抜け出すには、菅野投手の力が必要なのは言うまでもありません。そういう意味でも、菅野投手は日本での活躍がもうしばらく続きそうです