川尻哲郎さんは日産自動車でピッチャーとして在籍していましたが、入社してしばらくは泣かず飛ばずの状態が続きました。

ある時、当時日産自動車の監督を務めていた村上忠則さんから「横から投げてみないか?」とサイドスローへの転向を勧められました。


しかし川尻さんはその勧めを頑なに拒否しました。
 
自分のフォームにプライドを持っており、「横から投げるなんて邪道」と考えていたのです。
 

 
しかし、ある試合でボコボコに打ち込まれたことをきっかけに、思い切ってサイドスローに転向しました。
 
するとこれが大正解で、ストレートのスピードは135kmから145kmへと10kmもアップし、変化球はより曲がるようになりました。
 
カーブの握りも昔のままで腕を下げただけ。それなのにコントロールをつけるのもそれほど苦労せず、1ヶ月ほどで実戦登板できるまでになりました。