「プロ野球守備・走塁バイブル」で、野球解説者の土井淳さんが「打者有利のカウントからキャッチャーが意識するべきこと」について解説されていました。

ボールが先行して2-0や3-0のカウントになった時、キャッチャーはどんな意識を持ってリードすれば良いのでしょうか?
 
ポイントまとめて紹介します。
(このコンテンツは「プロ野球守備・走塁バイブル」113ページを参考にしています)

2-0 3-0で何を投げる?

土井さんはこうしたカウントになった場合、三振を前提に考える必要はないとされています。

「打者を一球で凡打に打ち取る」といった考え方もできるわけで、ボールが先行していても必ずしも投手に不利というわけではありません。
 
特に2-0は有利・不利が別れる分岐点です。
 
ここでストライクをとって2-1になればそこから改めて勝負ができます。

3-0になった場合、よほどのことがない限り打者は打ってきません。
 
キャッチャーの心がけとしては、

その時は確実にストライクを取る自信のあるボールを投げさせましょう。直球を選択することが多いでしょうが、そこで変化球を投げられるなら、相当ハイレベルな投手といえます。

とはいえ、打者が打ってくる可能性もゼロではありません。投手心理を考えると、バッターも直球を意識している可能性が高いのです。
 
そのため、上で書いたように技術に自信があれば変化球が有効になりますが、打者が予測しているであろう直球をあえて投げ込むことも選択肢のひとつです。
 
その際に大切なことがあります。

狙われていると分かっていてもストレートを投げ込むべきです。それも、コースを狙うのではなく、極端に言えば真ん中でも構いません。
 
このとき、いかに力のあるボールを投げられるかが勝負です。
 
力を抜いた「置きにいく」ストレートではダメです。「打ってみろ」という気概を持って、腕を振って、思い切って投げ込むのです。
 
投手にそのような意識付けをすることが、このときの捕手の役割となります。
 
(※文字修飾は当サイトによるものです)

このへんの投手心理については、別コンテンツ野村監督 ピンチでのピッチャーの心得でも紹介しています。
 
野村監督も”ここ一番”でのメンタル面の大事さを強調されています。

捕手が不利なカウントで意識すべきこと まとめ

土井さんの結論としては、不利になったら「投手に一番自信のあるボールをしっかり腕を振って投げてもらう」ではないでしょうか。

ボールが2つ以上先行するカウントになったら、次の一球に集中させるしかありません。
 
まず、投手のベストボールでストライクを取る、それで2-1、あるいは3-2まで持っていきます。それができてから、あらためて次に投げさせるボールを考えます。
 
不利なカウントから先を読み過ぎると、そのとおりにならなかった場合に混乱が大きくなります。
 
得点差試合の展開などによって、考えなくてはいけないことはありますが、基本は地震がる球を投げさせることです。
 
投手は腕を思い切って振らなくては、ボールのキレも出ません。
 
真ん中でも、腕を振った力のあるボールであれば、簡単には打たれないものです。

投手が不利な時に意識すべきことをまとめると、

・自信のある球を集中して投げる
・腕をしっかり振る

 
ということになりそうです。
 
キャッチャーはこうしたことを投手に意識付けするよう心がけましょう。

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