2017年の第4回ワールドベースボールクラシック(以下WBC)で筒香嘉智選手が活躍しています。
 
1次ラウンド第2戦・オーストラリア戦の8回、ダメ押しとなるツーランホームランを放ち、日本代表の勝利に大きく貢献したのです。

いまや主砲としての地位を完全に確立した筒香選手。
”覚醒”のきっかけには、あの松井秀喜氏も関わっていたそうです。
 
雑誌「週刊文春」の2015年6/4号の記事を抜粋して以下に紹介します。

キャンプで松井氏に指導を受けた筒香選手

筒香選手の覚醒には松井氏との交流が大きく貢献しているようです。

「ついに覚醒したという感じですね」
 
スポーツ紙記者がこう評するのは、セ・リーグ打撃部門主要タイトル総なめの勢いがあるDeNAの筒香嘉智外野手(23)のこと。
 
(中略)
 
その進化を、前出の記者は開幕前から感じていたという。
 
「ロッテとのオープン線で抑えの西野(勇士)が投じた内角高めをホームランにしたのですが、決して失投ではなく普通なら打ってもファールになるコースでした。打たれた西野も驚いていた。
 
一昨年から取り組んでいた、ボールを長く見て呼び込んで打つバッティングが完成したと感じました。
 
後ろ足を軸にして体の回転で打つのですが、かなり筋力が必要で日本人には難しい。
 
同じバッティングをしていた松井秀喜氏にキャンプで指導を受けて進化したのでしょう。質問責めにして、意気投合したそうですから」
 

左のスラッガーとして偉大な先輩である松井氏のアドバイスは、全てが筒香選手のレベルアップに貢献したのではないでしょうか。

筒香選手と松井選手の違い・唯一の懸念は

筒香選手のバッティングでは、松井氏と違う点も指摘されています。

彼には外角に投げられたら流し打つ技術もある。ホームラン打者なのに広角に打てるので、松井氏よりも器用なタイプです。
 
だから前を打つ三番・梶谷(隆幸)が出塁すると、筒香は梶谷が盗塁するのを待てる。これはフォア・ザ・チームの意識がある一方で、追い込まれても打てる自信があるからできる話。
 
同じホームラン打者の中田翔と比べると穴がない。
 
侍ジャパンの四番にも筒香の方が適任です。何か掴んだ感じがしますし、三冠王を獲る可能性も高いんじゃないかと思えます。(スポーツ紙デスク)
(※管理人注:2017年のWBC初戦では筒香選手が四番・左翼、中田選手は5番・一塁でした)
 

2017年のWBCでも活躍している筒香選手ですが、唯一の不安はケガではないでしょうか。
文春の記事でも指摘されています。

横浜高校時代から”大器”と期待されていた筒香だが、ようやくその才能の片鱗を見せたのは、プロ入り五年目の昨季のことだった。
 
「筒香は怪我に泣かされてきたのです。高校時代もプロ入りしてからも、注目され、これからというところで怪我をした。
 
今回はどうなるでしょうか」(ベテラン記者)

本来の力を覚醒させた筒香選手。
今後はケガに気をつけて、その実力を存分に発揮し活躍を続けてほしいものです。
 
このコンテンツは雑誌「週刊文春」2015年6/4号51ページを参考にしました。