「すぐマネしたい バッティング 守備 ・ 走塁 トッププレイヤーの技術」に、高橋由伸選手のインタビュー記事がありました。
 
バッティングの上達に関する考え方や、プロを目指す人へのアドバイスなどが語られています。一部抜粋して紹介します。


 
（このコンテンツは「すぐマネしたいバッティング 守備・走塁トッププレイヤーの技術（Amazon）」１７～２１ページを参考にしています。記事中の所属チーム等は当時のものです）

常に向上心が必要

・バッターとして目指す究極の完成形はどんな形だと思いますか？
 
高橋　難しいですね。毎年毎年、「今年はこうしてみよう」ということの追いかけっぱなしですから。
 
・昔からそうですか？
 
高橋　はい。バッターは「１０の１０」ってあり得ないですから。だからいろいろ考えるんだと思います。これからもずっとそうなんじゃないですかね。
 

 
・今、進化したいと考える部分は
 
高橋　バッティングって行ったり来たりです。その日できてたことが次の日はできるかどうか分からないですから。
 
・守備はやっただけ上手くなるけど打撃は才能の比重が大きいと言いますが。
 
高橋　まあ、少しずつでも良くはなって行くと思いますけどね。やっぱり才能で片づけたら終わりですから。諦めない気持ちが大事ですよ。何でもそうですけど技術的なゴールってないと思うんですよ。常に向上心が必要ですし、それがなくなったら終わりでしょうね。

目標とする打者とプロを目指す人へのアドバイス

・好きな打者、目標にする打者というのはいますか？
 
高橋　メジャーなんてみんな良いなあと思いますけど・・・。実は子供の頃も憧れの選手っていなかったんです。自分の野球にしか興味がなくて、時間もないしプロ野球はあまり見なかったんですよ。逆にプロにはいってからいろいろな人を見るようになった感じですね。
 
中でも松井さんなんか興味ありましたね。「ここがこうだから打てるんだ」って練習、試合と見ていました。あとはペタジーニ（ロベルト）とかね。やっぱり同じ左打ちですね。右でも凄いバッターはいますけど、自分の中で分析するのは左バッターですね。
 

 
・自分で分析したのを取り入れたりも・・・
 
高橋　取り入れますし、自分なりにアレンジしたりもしますね。
 
・今後、「自分のこういう部分を見て欲しい」というのがあれば教えてください
 
高橋　技術的な部分はその日によって違うんで難しいですけど、１４０試合全部のプレイに１００パーセントの力をだすというところですね。正直、それはすごく難しいことですけど、ワンプレイでも多く、今年のほうが去年より集中してできるようにしたいですね。
 
・日本で一番有名なチームの中心選手です。いろいろなものがのしかかってきます。
 
高橋　ジャイアンツに入って変わった部分もあるでしょうけど、だからと言ってどうだというのもあります。やはり自分のやるべきことをやらないとね、と立場に関係なく、それが自分のためですから。
 
・最後に、これからプロを目指す人たちに何かアドバイスがあればお願いします。
 
高橋　何でもすぐにはできるようにならないですから。そこですよね。僕もすぐに打って投げられるようになったわけではないんで。親や先生にやらされて、その分だけ上手くなった部分もあるし。我慢強くやる、続けることが一番じゃないですかね。
 
最後に、高橋選手のバッティングのポイントをまとめます。

１　余分な動きはなくす
野球はタイミングの外し合い。シンプルなのが一番。
 
２　振って行くタイプは打席の前に
振って行くタイプは気持ちも前へ前へ。一塁にも近い。
 
３　しっかりとボールをつかまえる
ボールをつかまえしっかり押せているかをチェックする。
 
４　試合中は開き直れ
ボールが見えていない時は、試合中に直すのは困難。思い切って開き直れ。
 
５　タイミングを考えろ
投手の動きに合わせながらも自分の動きができるように。