「プロ野球守備・走塁バイブル」に、田口壮選手の外野守備に対する考え方の記事がありました。

田口選手の判断のしかた、および捕球・送球への意識がわかります。
 

 
「プロ野球守備・走塁バイブル」22~23ページから一部を抜粋して紹介します。

打たれた瞬間から捕球・送球まで考える

パッターが打った瞬間から守備の思考・動作が始まります。

ピッチャーがカーンと打たれた瞬間、僕はその打球をどう捕るか、決めています。
 
例えば自分の守備位置の左側に打球が来た。どのへんのバウンドで捕るか。
 
では捕ったあと、どう処理するか。どちらの方向に回って投げるかなど、打球を追いかけながら決めていきます。
 

送球では投げる高さを意識します。

いったん捕球したら何も考えず、一気にスローイングまで行きます。つまり「打球判断」をしながら、(ボールに到達するまでの)移動中に「状況判断」をしているということですね。
 
移動の時間=状況判断の時間といってもおかしくないぐらいです。
 
スローイングでは、「カットの高さ」に返すことが大切ですね。状況によって―――サヨラナのケースなど、一人でバックホームするときも、カットの高さで投げにいく。
 
その際、とにかく慌てないこと。
 

片手で捕球→送球は良くない 必ず両手で捕る

大リーグなどでよく目にする、片手で捕球→送球の動作を田口選手はどう考えているのでしょうか?
 
処理としては一見速いように思えますが…。

クッションボールを利き手で摂って、そのまま投げにいく選手がいますよね。
 
そうではなく両手で捕って、一度体の真ん中へ持ってきて、それからステップして投げる。
 
どんなに焦っていても、そのくらい丁寧に投げないと、送球ミスにつながります。

送球が逸れたら、当然プレーは遅くなります。

逸れた送球をカットの選手が慌てて捕りに行き、そこからもう一回ステップを踏んで投げることになってしまう。
 
結果的には、ゆっくり投げた方が速く、正確なフォーメーションプレーができるのです。
 
ボールは両手で捕って、必ずおへその前に持っていく。
 
これは野球の基本で、どんな打球の処理でも一緒です。
 

外野守備の際の参考にしてみて下さい。