「すぐマネしたい バッティング 守備 ・ 走塁 トッププレイヤーの技術」に、グローブの手入れについての記事がありました。
 
元千葉ロッテマリーンズ捕手・定詰雅彦氏がオイルの塗り方などを解説されています。
 
内容の一部をまとめて紹介します。

(このコンテンツは「すぐマネしたい バッティング守備・走塁トッププレイヤーの技術(Amazon)」106~107ページを参考にしています)





 

やわらかいグラブの利点・欠点

まずは、定詰氏の「柔らかいグラブ」に対する考え方について。
 
各野球用品メーカーから発売されている「柔らかいグラブ」は、購入した時点ですでに柔らかいので、すぐに使える手軽さから支持を集めています。
 
しかし柔らかグラブは皮自体に柔らかくなる加工が施されているため、普通のグラブと比べると耐久性の低さは否めません。
 
つまりすぐに使えるという利点の一方で、耐久性が低いという欠点があるのです。
 

「ポケット」作りが必須

普通のグラブを少しでも早く使えるようにするには、グラブに「ほぐし」を施した後、キャッチボールを繰り返してポケットを作りましょう。
 
ポケットについて定詰氏はこのように解説しています。

(グラブほぐしをした後でも)「明日からすぐに使えます」というのではない。試合で使うにはポケットができてからじゃないといけない。そこを勘違いしないで欲しい。
 
ほぐした直後はポケットがなくボールが浮いた感じになる。しっかりキャッチボールをしてポケットを作ってください。

グラブオイルについて

グラブの手入れにオイルは欠かせませんが、「オイルを塗ってグラブを柔らかくする」という意識はないでしょうか?
 
定詰氏によると、「グラブはオイルを使って柔らかくするものではありません」。
 
オイルで柔らかくしようとすると、塗ったところは柔らかくなりますが、塗っていない部分から型くずれしやすくなります。
 
最初は「グラブほぐし」で柔らかくして、オイルは栄養補給のつもりで使いましょう。
 
定詰氏は「オイルの塗りすぎが一番良くない」としています。理由はグラブが重たくなり、皮のハリがなくなってデレーッとしてしまうから。
 

 
捕球を繰り返していると皮がケバ立ってきます。それが塗るタイミングで、ケバ立ち部分にオイルを塗りましょう。荒れた手にクリームを塗るような感覚です。
 
黒いグラブだとケバ立ちがわかりやすくなります。
 
塗るペースは使う頻度によって違います。使った後に見て決めましょう。
 
ポケット部分にはオイルを塗る必要はありません。皮の間に塗ってあるので、使っているうちにオイルが広がっていきます。グラブを叩くことでもオイルは広がります。

ブラッシングでメンテナンス オイルを塗るのは

グラブメンテナンスの基本はブラッシングです。
 
毎日使うからといって、毎日オイルを塗るのはNGです。上にも書いたようにハリがなくなり、重くなってしまいます。
 
使った後はブラッシングして、汚れをしっかり落とせば十分です。オイルを塗るのは、指先など傷んでいる部分だけでOKです。
 
ブラッシングを繰り返しているとブラシの毛にオイルがしみこんでくるので、ブラッシングがそのままオイルを塗るのと同じ効果を持つようになります。